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トランプ大統領を生み出したのはフェイスブックか?

トランプ大統領を生み出したのはフェイスブックか? それともメディアか?
 2016年11月15日 01時59分 JST 平 和博 朝日新聞記者 デジタルウオッチャ(ハフィントンポスト)
ドナルド・トランプ大統領は、フェイスブック上で流布していた陰謀論などのデマニュースが生み出したのか?

今回の米大統領選では、ソーシャルメディア、中でもフェイスブックの果たした役割が様々に検証されている。

メディアとしての影響力を持ちながら、責任を果たしていない―。

フェイスブックはこの大統領選を通じて、その批判にさらされてきた。
特に注目を集めているのは、トランプ陣営にとって追い風となる、数々のデマニュースを拡散する舞台となっていた点だ。
だが、CEOのマーク・ザッカーバーグさんは、その責任を認める気はないようだ。それらの指摘に対して「バカげた考えだ」と批判を展開している。
その一方で、トランプ大統領誕生をめぐる、既存メディアの責任も問われている。

●フェイスブックの存在感

ネット調査会社「ニュースホイップ」によると、米大統領選の投開票までの直前1週間で、もっともエンゲージメント(「いいね」、共有、コメント)の多かったフェイスブックページは、トランプ氏の公式ページで、1240万件。

以下、フォックスニュース(950万件)、クリントン氏公式(700万件)だった。

前回2012年の大統領選当時、フェイスブックの月間アクティブユーザー数は10億人。それが今年9月末には17億9000万人だ。

フェイスブックの存在感は格段に大きくなっている。

米国の総人口3億2000万人のうち、2億人以上がフェイスブックのユーザーだ。

しかもピュー研究所の調査では、米国の成人の44%はフェイスブックを通じてニュースに接しているという。

フェイスブックは、世界最大のメディアとなった。だが、その存在感に見合う責任を果たしているか。それがこの数カ月、フェイスブックをめぐる批判の論点だった。

※参照:フェイスブックがベトナム戦争の報道写真"ナパーム弾の少女"を次々削除...そして批判受け撤回

※参照:編集者を解雇したフェイスブック、アルゴリズムがデマをピックアップする

トランプ氏当選は、この議論に新たな事例を加えた。

デマニュースが、フェイスブックを舞台に拡散し、それがトランプ氏への追い風となったのではないか、との批判だ。

●デマニュースの拡散

ニューヨーク・マガジンのマックス・リードさんは投開票の翌日、「ドナルド・トランプ氏はフェイスブックによって勝利した」との記事を掲載した。

フェイスブックがトランプ氏に勝利をもたらした最も明白なやり方は、デマ、あるいは偽のニュースの問題に対処できなかった(あるいはそれを拒否した)ことだ。偽ニュースはフェイスブック固有の問題ではない。ただ、膨大なユーザー、そして、共有への熱気、同じようなニュースを次から次へと見せていくニュースフィードのアリゴリズムなど、その配信のメカニズムが、フェイスブックをこの金のあふれる市場を支える唯一のサイトに仕立てたのだ。そこでは、怪しげなメディアがフェイスブックからトラフィックを抜き取り、人々を広告で飾り立てたサイトに呼び込む。そのために、真実とは縁もゆかりもない改竄、誤報、誇張、あるいはそのすべてを盛り込んだ記事を使うのだ。
フェイスブックを舞台に、デマニュースを量産する政治メディアが増大しているという問題はすでに8月、ニューヨーク・タイムズ・マガジンでジョン・ハーマンさんが指摘していた。

9月には、ガーディアンのアラン・ユハスさんが主だったデマニュースをまとめて検証している。

その多くはトランプ氏支持(クリントン氏・オバマ政権中傷)の内容だった。

ファクトチェックの専門家でバズフィード・カナダの創設者、クレイグ・シルバーマンさんの調査では、デマニュースは、事実のニュースよりも、広く、早く拡散し、フェイスブックでより多くのエンゲージメントを獲得することががわかっている。

2016-11-15-14
「ローマ法王が世界に衝撃、大統領選でドナルド・トランプ氏を支持、声明を発表」

これは今年7月に出回ったデマニュースだが、フェイスブック上での共有数は10万件近く。一方、このニュースをデマだとした検証サイト「スノープス」の記事の共有数は7万件程度だった。

この他にも、投開票日の3日前、"デンバー・ガーディアン"という実態のないニュースサイトが「クリントン氏流出メール担当のFBI捜査官、無理心中」のデマニュースを流した。

これには56万8000件のフェイスブックでの共有があったが、これがデマであることを指摘したスノープスの記事の共有は9400件にとどまっている。

●目的は広告収入

これらのデマニュースは、トランプ支持派として知られるネット上の活動グループ「オルタナ右翼」による、政治的な動機に基づくものも多いと見られる。

だがそれだけではないことも、わかっている。

マケドニアの10代の少年たちが、広告料収入獲得の目的で、大量のトランプ支持のデマニュースサイトを配信していることが、ガーディアンのダン・タイナンさんや、バズフィードのシルバーマンさんらの調査で明らかになった。

タイナンさんの調べでは、このようなドメインは判明しただけでも140にのぼるという。

コンテンツを"トランプ支持"の内容にしているのは、その方がトラフィックがかせげて金になるから、だという。

シルバーマンさんはこう述べている。

これらのサイトを運営している若者たちは、トラフィックを生み出す最善の方法は、政治ニュースをフェイスブック上で拡散させること、そしてフェイスブック上で共有を生み出す最善の方法は、トランプ支持者に迎合したセンセーショナルで、しばしばデマのコンテンツを配信することだ、ということを学んだのだという。
●メディアからの批判

大統領選の結果を受けて、改めてフェイスブックのデマニュース問題を追及する声は高まっている。

ニーマン・ジャーナリズムラボ所長のジョシュア・ベントンさんは、17億9000万人というユーザーを擁するフェイスブックが、デマに真剣に取り組む必要がある、と指摘する。

我々の民主主義は多くの問題を抱えている。しかし、フェイスブックが、そのユーザーたちが共有し、受け入れるニュースの真実性に取り組むこと、しかも本気で取り組むこと以上に、インパクトのある対策はあまりない。
フォーチュンのマシュー・イングラムさんもこう指摘する。

フェイスブックのような巨大メディアなら(そのレッテルを避けたがっているとしても)、その責任にしっかり向き合う義務がある。あるいはカーテンの裏にアルゴリズムを隠しておくだけじゃなく、協力を求める必要も。
英ガーディアン出身でコロンビア大学デジタルジャーナリズムセンター所長、エミリー・ベルさんも批判的だ。

フェイスブックは、真実よりも感覚が重視される環境を作り出す手助けをしてしまった。今度は、そのフェイスブック自体への社会の認識がもたらす結果に、同社は取り組む必要がある。
だが、フェイスブックに選挙結果への責任あり、とする見方には、否定的な意見もある。

ノースカロライナ大学チェペルヒル校准教授、ダニエル・クライスさんは、デマニュースの動きは、決してフェイスブックの登場が生み出したものではなく、戦後の保守派の系譜に位置づけられるものだ、と述べる。

インターネットが"事実の終焉(ポストファクト)""真実の終焉(ポストトゥルース)"時代をもたらしたのではないし、陰謀論や白人ナショナリズム、保守アイデンティティ、その敵役、さらにはジャーナリズムから科学にいたるまで、知識を生み出す組織への不信感を生み出したわけでもない。それを生み出しのは、第2次世界大戦後の保守派の運動であり、共和党であり、トークラジオショーからフォックスニュースにいたるメディアだ。ソーシャルメディアを取り込むことで、反移民感情、保守派アイデンティティ、ポピュリスト的レトリック、経済不安といった、2016年の大統領選の特徴をより可視化した、ということはあったかもしれないが、ソーシャルメディアがそれらを生み出したわけではない。
ニューヨーク大学教授のジェイ・ローゼンさんも、懐疑的な立場だ。
(記事引用)





パリ協定とgreen technology

<2017年クルマ業界>現実離れしたパリ協定、総EV化は本当に地球を救う?
2017.12.31 19:40 THE PAGE
 今年の夏、フランスが2040年までにガソリン車とディーゼル車の販売を禁止することを発表したことは、世界に波紋を広げました。英国も同様の方針を掲げ、中国もこれに追随する方針を示しています。これらは2020年以降の気候変動問題に関する国際的な枠組みである「パリ協定」を背景に、電気自動車の普及を目指す動きです。

 しかし、モータージャーナリストの池田直渡氏は、これは本当に現実的な話なのかと疑問を投げかけます。池田氏に寄稿してもらいました。

20170103

【写真】自動車の「内燃機関」に未来はあるのか? 2017年クルマ業界展望
              ◇
 2017年の自動車業界を振り返ると、2つの流れがあったように思う。

 一つ目は、「パリ協定」をにらんで世界各国がエネルギー政策の長期ビジョンを打ち出したこと。と言えば聞こえが良いが、実質的には欧州各国を筆頭に、中国や米国、インドまでが参加したマウントポジションの奪い合いであり、ハッタリのカマし合いだったと思う。

 そもそもの原点であるパリ協定がおかしい。中身を精査してみよう。

パリ協定の「不都合な真実」
 パリ協定の第2条第1項(a)では「世界全体の平均気温の上昇を産業革命以前よりも2度高い水準を十分に下回るものに抑える」とし、さらなる努力目標として1.5度を目標に掲げている。

 その対応方法について各国独自に検討策定することになっているのは、先進国のみに一律的な努力目標を設定し、地球全体での二酸化炭素(CO2)削減に効果が薄かった京都議定書の方式を改め、国連加盟193か国すべてに適用しようという意図である。しかし、これでは敢えて低い設定を通した国はフリーライドのし放題ではないかという声もある。真面目な日本には不利な方式だ。

 新聞報道によれば、マクロン仏大統領は「プランB(代替案)はない。地球Bはないからだ」「目標を下げるような再交渉はしない」と非常に明快なメッセージを発信している。とかくグダグダになりやすいこうした環境規制を一刀両断してみせた。大変わかりやすく、溜飲の下がる向きもいるだろう。

 さて、パリ協定では「中期」と「長期」の2種類の削減目標が設定されている。中期のゴールは2030年まで。これはわが国の経産省のレポートを見ても、相当以上に厳しいながら国民全てが耐え難きを耐えればやれないこともない。

 問題は2050年の長期目標である。経済産業省の行った試算によれば、2050年までにそれだけの温室効果ガスを削減しようとすれば、2013年の排出量から80%削減というとんでもない数値となる。2013年のわが国のCO2排出量は約14億トンだから、約3.6億トンまで削減せよということになる。最新技術の完全普及どころか、まだ萌芽すらない未来技術に期待せざるを得ないプランである。太陽光だ、風力だ、水素だという補助金漬けでやっと商業化が成立するかどうかの技術を全て採算ベースで実現した上で、まだ見ぬ新技術にその補助金予算をぶち込んで、画期的な技術が生まれて来ないと達成できない。

 我が身に置き換えて見ればすぐわかるだろう。仮に政府が、身の回りの家電品を個人負担ゼロで最新の省エネモデルに入れ替えてくれたとして、あなたは来月から電気使用量を1/5に落とせるだろうか? つまりこの目標値だと、節約をせよということではなく、経済活動を止めろと言っているに等しい。

 考えてもみて欲しい。産業革命が起こった18世紀中頃の地球人口は8億人に過ぎなかった。現在はほぼ10倍の75億人。これを人口比ではなく総量で均等に規制するということは、つまりわれわれは一人頭、江戸時代のエネルギー消費の1/10で生きろと言われているのである。電車もクルマも飛行機も建設機械も全部止めるしかない。どうしても優先的に回さざるを得ない食料生産と医療へのエネルギー供給を考えれば、家庭の電力など1/10どころかゼロにしなくてはならないだろう。経産省は「2、3の産業を選択して生き残らせ、それ以外を止めるしかない」と試算している。

 それに対する救済措置は、気温1.5度度ないしは2度分の猶予だ。では科学的に例えば1.5度分の化石エネルギー消費はこれくらいということが明確に示されているのかと言えば、それも合理性の不確かなシミュレーションでしかない。そもそも温室効果ガスと地球温暖化の関連性自体がまだ仮説の領域なのだから。
世界が総EV化したら電力が足りない
 もし2050年の目標を確かな方法で必達しようと考えるなら2つの策を実行する必要がある。まず来年から世界中の国々が国家の総力を挙げて原発を量産する。そうやって化石燃料の消費に見合うだけの電力を賄って化石燃料の使用を中止する。あわせて人口抑制策をとって出生率が2.0を超えたら罰則税をかける。そこまでやれば可能かもしれない。しかしフランスは現在電力の75%をまかなっている原発を2030年までに50%に引き下げると言い、出生率を懸命に引き上げている。全部逆だ。

 物事には可能な目標と不可能な目標がある。そもそも持続的社会を実現するための温暖化防止ではなかったのか? 「パリ協定 for 2050」は、どう考えても全人類に対するブラック規制である。スタートラインたるパリ協定がこの様に曖昧な論拠しか持たず、脆弱な理論に対して規制目標だけ厳しければ、それを支持した各国の環境省は当然、現実的でない規制を進めることになる。

 EU各国の環境団体の息がかかった左派系政治家が、またぞろ出来もしない理想主義を振りかざして無茶を言っているようにしか筆者には見えない。

 さて、現実を見ずに理想だけ語ってもどうにもならない。だから現実側からアプローチする人がいる。冒頭に記したもう一つの流れである。

 それは自動車メーカーが主体になって進めるハイブリッドの戦略活用だ。前述のように、現在地球上で稼働しているクルマを全部電気自動車(EV)にしようと思えば、どうあがいても発電が追いつかない。原発の大量生産と、電力網の全面的容量拡大が必須になる。そして充電ニーズが特定時間帯に集中しない様に、個人の生活サイクルも変えなければならない。「9時~5時」で仕事から同じ時間に帰って来て、一斉に充電なんてことになればピークの電力消費はとんでもないことになるからだ。しかも再生可能エネルギーで24時間365日安定的にエネルギーを供給出来る仕組みが、世界のエネルギー需要を満たれば良いが、そんな技術的見通しは現在ない。

 そして唯一の出口である原発の量産は政治的に難しい。はっきり言えばできないことだ。だとすれば、生温かろうがなんだろうが、人類が継続可能な低炭素社会を実現するためには、化石燃料エンジンを効率化する以外に見通せる確実な方法はない。

「エンジンのみ」から「全車ハイブリッド車」へ
 自動車業界で言えば、一刻も早く「エンジンのみ」のクルマを止めて、全車ハイブリッドにすることだ。それは何もプリウスのようなストロングハイブリッドである必要はない。むしろ台数の多い軽自動車やコンパクトカーのエネルギー効率を引き上げることが急務になるだろう。これらのクルマにはコスト制約があるので、現在12ボルトのバッテリー電圧を48ボルトに引き上げて、マイルドハイブリッド化するのが現実的だ。これだけで15%程度はエネルギー効率が上がるはずである。こっちのプランなら新車の全台数の効率を上げられる。それで足りなければ段階的に非電動車を禁止にしていく手もある。ちなみに統計によっては、48ボルトマイルドハイブリッドは電動車に入れられてないケースもあり、まちまちだ。

 実は夏以降、欧州メーカーが言っている「電動化」とはこうしたモーター付加型のクルマのことであって、少なくとも2030年までに関しては、化石燃料を一切燃やさないとは言っていない。つまりここ15~20年を前提にすれば「電動化=EV」は間違った認識だ。現実的には「電動化≒ハイブリッド」であり、ごく限られた数のEVがこれに加わる。

 世界的に見て飛び抜けているノルウェイの電動化比率は50%。このうちEVだけで見ると20%である。それでも他国と比較すれば驚異的な数字なので政策はどうなっているかと見れば、巨額の補助金によってEVの方が内燃機関モデルより安い。にも関わらず20%である。航続距離・充電時間。充電インフラという3つのネガに対する内燃機関の魅力の高さが伺える。

 ちなみに電動化(つまりエンジン+モーター)シェアで見ると、日本は世界第2位で約30%。3位以降は10%以下。世間がEV先進国だと思っているドイツやフランスのEV比率を見ると0.1~0.2%と、イメージと乖離した絶望的な数字になる。むしろ、数字を虚心に見れば、ハイブリッドを普及させた日本こそが電動化先進国である。
もう一つ立ちはだかるバッテリー供給問題

[写真]EV開発などで連携を強化したトヨタとマツダ(ロイター/アフロ)

 メーカーで見たらどうなるかと言えば、言うまでもなくトップはトヨタで、欧州でも日本でも全生産台数の内電動車が約50%。2016年の世界の電動車市場の320万台のうち140万台が実にトヨタ製でシェアは約44%となる。そういう実績のあるトヨタの見通しは次の通りだ。

・2025年ごろまでに販売する全車種に電動グレードを配備。
・2030年ごろまでに新車販売の半分を電動車にする。
・2030年までに10%以上をエンジンレス車にする

 この計画に立ちふさがるのがバッテリーの供給である。仮に新車の20%~30%がEVになった時、誰がそれを供給できるのか、バッテリーは設備産業であり、生産にクリーンな環境が求められるので、メインテナンスにも莫大な費用が掛かる。その上、莫大な投資をした後で技術フェイズが変わることは十分にありうる。例えばリチウムイオン電池に大投資をして回収しきらない内に全個体電池になったらどうなるのか? そういう現実的な面を全部置き去りにしてEVと騒いでも意味がない。電力総量とバッテリーが足りない。それを解決しないとEVは前には進めないのだ。

 高性能なバッテリーは単体で作れない。クルマがどう電気を使うのか、つまり電池に対する要求特性を明らかにすると共に、バッテリー側の制約条件は何なのかを定義していかないとバッテリーの性能は上がって行かない。だからトヨタとマツダ、デンソーが立ち上げたEV開発会社(EV.C.A.スピリット)では、そのバッテリーとクルマ相互の要素整理を行おうとしている。

 2017年を振り返った時、理想と現実をすり合わせ、未来に向けた新技術が具体的にローンチした年ということになるだろう。絵空事を声高に叫んでも何も解決しない。地に足を付けた地道な努力によってのみ未来は拓かれるのである。

■池田直渡(いけだ・なおと) 1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。自動車専門誌、カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパンなどを担当。2006年に退社後、ビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。現在は編集プロダクション「グラニテ」を設立し、自動車メーカーの戦略やマーケット構造の他、メカニズムや技術史についての記事を執筆。著書に『スピリット・オブ・ロードスター 広島で生まれたライトウェイトスポーツ』(プレジデント社)がある
(記事引用)






富岡八幡宮殺人事件

神社は「コンビニより多い」、という歴史無知を露呈
常識的に神社の歴史の古いことは日本人なら理解しているはずだが、コンビ二とそれを比較して多い少ないという比較論はまったく当たらない。

今回の殺人事件で、その閉じられた世界が洗いざらし世間に晒されたということは功罪というべきか。神社といえども「かすみ」を食って営業しているわけではないので、基本的に株式会社と同じで「上がり」、その利益配分で職員の給与を払っている。
宗教組織であるから、その項目部分に該当するものは無税だが、「札」など多く売れば利益も比例して増えて、所得税を納める。だから有名古刹や大規模神社の貸借対照表の桁が違う。そうした台所事情を一般人はほとんど知らない。隠しているわけではないが、世間話の話題にあがらない、また詳しく知らないというのが実体だ。

いずれにしても「血なまぐさい欲得殺人事件」を引き起こした醜態は、神社界にとっても恥であり、その汚点は歴史上に残ってしまう。
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富岡八幡宮死傷:超格差社会? 神社を巡る意外な事情
毎日新聞 2017年12月15日 19時51分
 7日夜、東京都江東区の神社「富岡八幡宮」を舞台に起きた殺傷事件は、宮司職を巡るトラブルが背景にあったとされる。神社は初詣などで身近な存在だが、宮司はどう決まり、運営の実態はどうなっているのか。事件をきっかけに調べてみると、意外な神社事情が浮かんだ。【福永方人、岸達也/統合デジタル取材センター】

神社はコンビニより多い

 神社は、全国にいくつあるのか。誰もが抱く素朴な疑問だが、驚いたことに正確な数は不明だ。全国の神社の多くを傘下に収める宗教法人「神社本庁」(東京・代々木)は、神職の常駐していない小さなお宮まで含め10万社程度と推計する。15万社を超えるとの説もある。全国に約5万5000軒あるとされるコンビニエンスストアの倍以上あるかもしれない。

 その神社本庁は、皇室の祖神とされる「天照大神」(あまてらすおおみかみ)を祭る三重県の伊勢神宮を「本宗(ほんそう=最も尊い神社)」と仰ぐ神社界の最大勢力で、全国約7万9000社を傘下に入れている。

 傘下の神社は伊勢神宮のお札(正式名称「神宮大麻<じんぐうたいま>」)を売り、その売り上げは伊勢神宮に納めている。神社と本庁の関係は、店舗がブランド商品の提供を受けて本部にロイヤルティーを払うコンビニエンスストアのチェーンに似ている。だが、コンビニと違って神社本庁は傘下の神社の宮司を任命する権限を持っている。宮司は神社側の推薦をもとに、同庁の人事委員会で任命するかを協議する。

 神社のうち由緒や規模などから有力とされる約350社を、同庁は特別の神社(正式名称「別表<べっぴょう>神社」)に指定している。今回の事件が起きた富岡八幡宮は、今の大相撲のルーツである「江戸勧進相撲」の発祥地として知られる別表神社だったが、事件で殺害された宮司の富岡長子さん(58)の就任を本庁が認めなかったため、今年9月に本庁から離脱していた。この他、宇佐神宮(大分県)や気多大社(石川県)は宮司人事などで同庁側と対立し、訴訟に発展した。

 伊勢神宮を頂点とする神社本庁に対し、靖国神社(東京都)や日光東照宮(栃木県日光市)、伏見稲荷大社(京都市)など、同庁の傘下にない有名神社もある。明治神宮(東京都)は参拝式の案内状で天皇、皇后両陛下を「両殿下」と誤記したことがきっかけで同庁とトラブルになり、2004年に離脱したが、10年に復帰した。

 宗教学者で作家の島田裕巳さんは「神社本庁に人事権を握られるなど傘下の神社はしがらみが多い」と指摘。「独力で運営できる有力神社は離脱しても問題ないが、過疎地の小さな神社は神職の確保などで神社本庁に頼らざるを得ない」と話す。

年収300万円未満が6割超

 神社の収入源は、主にさい銭、神事の祈とう料や駐車場経営だ。人口減少に伴い、初詣や合格祈願などで有名な神社や参拝客を見込める都市圏の神社を除き、担い手不足や資金難にあえぐ神社が増えている。

 神社本庁が全国の傘下の神社を対象に昨年実施したアンケートによると、年間収入が1億円以上の神社は2%前後にとどまる一方、300万円未満は6割強に上る。また、宮司の後継者がいない神社は4割近くある。文化庁の統計では、神社本庁傘下の神社にいる神職(宮司や権宮司、祢宜<ねぎ>など)は全国に約2万2000人と神社数の3割弱しかいない。

 過疎地では兼業の宮司だったり、複数の神社の宮司を兼務したりするケースが少なくない。宮司が確保できず、本庁側から派遣してもらう神社も。ある試算では、40年までに神社の約4割が消滅する可能性があるという。

 雑誌「宗教問題」編集長の小川寛大(かんだい)さんは「神社界は超格差社会」と指摘する。「神社を支える氏子組織が地域の過疎化や少子高齢化で崩れつつある。宮司は一部を除き、決してもうかる仕事ではない。兼職や兼務で祭りや氏子のコミュニティーを何とか維持している状況だ」と強調する。神社本庁も来年から過疎地の神社の活性化策を本格実施するというが、効果は不透明だ。

 近年はツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で行事などの情報を発信する神社も増えている。広島県内の神社の宮司で、神職養成講座などを手がけるNPO法人「にっぽん文明研究所」代表の奈良泰秀(たいしゅう)さんは「中小規模の神社が生き残るには神社本庁任せではなく、人が集まる祭りをつくるなど、各神社が自ら工夫していく必要がある」と話している。
(記事引用)



イスラエル(エルサレム)の叙事詩

エルサレム、神話世界のいま
(ヒロ氏記事引用文)
エルサレム問題といっても大半の日本人には、だから何、というのがせいぜいではないでしょうか?多くの方が中東問題そのものに無縁だと思います。せいぜいイスラエルがいつも何かしでかしているというイメージだけだと思います。この問題はまずは一度、根本に立ち返えらないと分かりにくいかと思います。
また今回もメディアはトランプ大統領がまたしても無謀なことをしでかした、というトーン一色になっています。ここは一歩戻って考えてみましょう。
エルサレムというのは聖地であり、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教が共にシェアする場所であります。宗教に格付けはありませんが、ユダヤが一番古く、次いでキリスト、そしてイスラムになります。次にユダヤ人ですが、これは一般的には民族ではなく、ユダヤ教徒のことを指します。そのユダヤ教徒は世界に1400-1500万人程度しかおらず、そのうちの約4割がイスラエルに、約3割がアメリカに、そして残りがかつての「死の商人」として世界中に散らばっています。
ヒロ 2017年12月08日 18:36
(記事部分引用)

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この問題、歴史が長いため複雑化して、とどのつまり「宗教戦争」で片付けられてしまう。また、これまで述べたように3000年以上前の宗教まで説明すると、益々難解な民族紛争に及ぶ。

そうした問題意識を抱く人は多い。そこでこんな質問があり、その模範回答があったので紹介する。簡潔に整理するとこんな具合だが、これはあくまで近現代史の史観であり、本質はもっと奥深いが早急に理解するにはこれが一番だ。これだったら女子高生幼稚クラスでも理解できるはずだ。

ベストアンサーに選ばれた回答 ヤフー知恵袋
 プロフィール画像 p69pcya5aさん  2009/1/517:15:46
q.イスラエルの問題を小学生にも分かるように簡単に分かり易く教えて下さい

a.ここのイスラエルという国は、ユダヤ教を信じているユダヤ人たちが、第二次世界大戦の後の1948年に作りました。それまで、このあたりは「パレスチナ」と呼ばれ、アラブ人が住んでいました。イスラエルを作ったユダヤ人は、今から2500年以上前に、このあたりに住んでいたのですが、国が滅びてから世界各地に広がりました。
このユダヤ人は、ヨーロッパなどでいじめられ、特に第二次世界大戦中には、ドイツで600万人のユダヤ人が殺されました。
このため、ユダヤ人たちは、自分たちの国を作ろうと考えたのです。このあたりの土地について、ユダヤ人が信じているユダヤ教の「旧約聖書」で、神様がユダヤ人に与えると書いてあるからです。
しかし、イスラエルという国を作る場所にはアラブ人たちが住んでいました。このため1947年、国連はパレスチナをユダヤ人が住む地域とアラブ人が住む場所に分けることを決めました。
ところが、イスラエルという国ができたことに、周囲のアラブ人の国が怒り、イスラエルに攻め込んで、戦争になりました。これが中東戦争で、4回もの戦争で、国連がアラブ人の住む場所と決めていた地域を、イスラエルが占領してしまいました。これが、「ガザ地区」と「ヨルダン川の西岸」です。
この結果、パレスチナに住んでいた人たちが、自分たちの土地を取り戻そうとイスラエルに対抗して戦いを始めます。
イスラエルとパレスチナの人たちの争いは長い間続き、多くの人が犠牲になりましたが、1993年、イスラエルが占領していた場所からイスラエル軍が引き揚げて、パレスチナの人たちが、自治=自分たちで政治をやっていけるようにしようという約束をしました。
この結果、イスラエル軍はガザ地区から引き揚げました。また、ヨルダン川西岸からも、少しずつ引き揚げてパレスチナ人に任せることになっていたのですが、こちらについては、イスラエル軍の引き揚げが予定通りに進んでいません。

また、これに反発したパレスチナの人たちの中には、ユダヤ人を襲って殺したりするテロが相次ぎ、これにイスラエル側が反発するという繰り返しが続いていました。

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ツァラトゥストラ
ゾロアスター教の起源は古く、紀元前6世紀にアケメネス朝ペルシアが成立したときには、すでに王家と王国の中枢をなすペルシア人のほとんどが信奉する宗教であった。

ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェ
ゾロアスター教の起源は古く、紀元前6世紀にアケメネス朝ペルシアが成立したときには、すでに王家と王国の中枢をなすペルシア人のほとんどが信奉する宗教であった。紀元前3世紀に成立したアルサケス朝のパルティアでもヘレニズムの影響を強く受けつつアフラ・マズダーへの信仰は守られ、3世紀初頭に成立した、後続するササン朝でも国教とされて王権支配の正当性を支える重要な柱とみなされた。
ゾロアスター教は、活発なペルシア商人の交易活動によって中央アジアや中国へも伝播していった。
7世紀後半以降のイスラームの台頭とペルシア人のムスリム化によってペルシアのゾロアスター教は衰退し、その活動の中心はインドに移った。17世紀以降のイギリスのアジア進出のなかで、イギリス東インド会社とインドのゾロアスター教徒とのあいだで関係が深まり、現在もきわめて少数派ながらインド社会で少なからぬ影響力を保持している。

ゾロアスター教の教義は、善と悪の二元論を特徴とするが、善の勝利と優位が確定されている宗教である。一般に「世界最古の一神教」と言われている。

岩のドーム(いわのドーム、アラビア語: قبة الصخرة‎ Qubba al-Ṣakhra)は、東エルサレムにある、カアバ、預言者のモスクに次ぐイスラム教の第3の聖地であり、「神殿の丘」と呼ばれる聖域となっている。現在はイスラム教徒の管理下にあるが、南西の壁の外側の一部だけが「嘆きの壁」としてユダヤ教徒の管理下にある。7世紀末に完成した集中式平面をもつ神殿である。 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教にとって重要な関わりを持つ聖なる岩(Foundation Stone)を祀っている。
それゆえ、このドームはその神聖な岩を覆った記念堂であり、礼拝所としてのモスクではない。 建設に際して刻まれた総延長240mに及ぶ碑文では、イエスの神性を否定はするものの、預言者であることを認めている。

イスラム教の先達ともいうべきユダヤ教、キリスト教の一神教をはぐくんだ聖地エルサレムは、イスラム教勃興以後、イスラム勢力が政権を握り、多くのイスラム教徒が他の一神教と共存するようになった。しかし、これら三つの一神教によるエルサレムを巡る紛争に象徴されるように、この土地は宗教間の対立が絶えなかった。
岩のドームはかつてのエルサレム神殿内にあり、建設はウマイヤ朝第5代カリフであるアブドゥルマリクが685年から688年の間のいつの時点かに建設を思い立ったことに始まり、688年に着工した。当時、イスラム最高の聖地メッカはアリー・イブン=アビー=ターリブ(第4代正統カリフ・アリー)を支持するイブン・アッ・ズバイルによって制圧されており、それが岩のドーム建設の直接の動機であったと推察される。
建物は、預言者ムハンマドが夜の旅(イスラー)に旅立ち、また、アブラハムが息子イサクを犠牲に捧げようとした(イサクの燔祭)場所と信じられている「聖なる岩」を取り囲むように建設され、692年に完成した。外部は大理石と美しい瑠璃色のトルコ製タイルによって装飾されているが、これは1554年にオスマン帝国のスレイマン1世の命によって建築家ミマール・スィナンが貼り直したもので、かつては樹木や草花、建物を画いたガラス・モザイクであった。ドーム部分は内部装飾も含めて11世紀に再建されたものだが、これはほぼ創建当時のままのデザインである。

ドーム内部にある聖なる岩
ユダヤ教において「聖なる岩」は、アブラハムが息子のイサクを神のために捧げようとした台であるとされる(イサクの燔祭)。またダビデ王はこの岩の上に契約の箱を納め、ソロモン王はエルサレム神殿を建設した。また初期キリスト教でも聖地として扱われていた。支持者は少ないが、岩のドームを現在の場所から取り除いた上でその場にエルサレム神殿を再建しようとする運動すら存在している。(神殿研究所を参照)

イスラム教にとってもイブラーヒーム(アブラハムのアラビア語読み)は重要な預言者の一人であるが、犠牲を捧げようとした場所であるとはみられていない。イスラム教においてこの岩が神聖とされるのは、預言者ムハンマドが一夜のうちに昇天する旅(ミウラージュ)を体験した場所とされることである。クルアーンでは、マディーナ(メディナ)の預言者のモスクに住していた時代のムハンマドが、神の意志により「聖なるモスク」すなわちマッカ(メッカ)のカアバ神殿から一夜のうちに「遠隔の礼拝堂」すなわちエルサレム神殿までの旅をしたと語っている(17章1節)。
伝承によると、このときムハンマドは大天使ジブリール(ガブリエル)に伴われエルサレムの神殿上の岩から天馬ブラークに乗って昇天し、神アッラーフの御前に至ったのだという。
この伝承は、ムハンマドの死後から早い時期にはすでにイスラム教徒の間では事実とみなされており、神殿の丘におけるムハンマドが昇天したとされる場所にはウマイヤ朝の時代に岩のドームが築かれた。また、丘の上には「遠隔の礼拝堂」を記念するアル=アクサー・モスク(銀のドーム)が建設され、聖地のひとつと見なされている。

平面は2つの正方形を45度ずらして形成された八角形で、中央円形の内陣を二重の歩廊が取り囲む形式となっており、メッカのカアバを意識したことが指摘されている。カアバでは、巡礼者は時計の針とは逆回りに、神殿を7回巡回する。それにならって巡回できるように、岩のドームは聖なる岩を覆う円形のドームを中心とする造りで、内部に聖なる岩の周りを巡回するための周歩廊をもつ二重構造になっている。
外壁を八角形とした対称形で、入り口は東西南北の4方向にあり、創建当時から円柱が取り付けられ、ヴォールト天井のポーチを備えていた。入り口を入ってすぐの外側の歩廊は、エンタブラチュアとイオニア式円柱によって支えられる24のアーチを備え、内側の歩廊はドームを支える4本のピアと16のアーチを支えるイオニア式円柱によって内陣部と分離していることが大きな特徴である。
繊細で整えられた構造をしており、幾箇所にも幾何学的工夫が凝らされている。直径54メートルの円に内接する正八角形を外壁とし、同じ円に内接する互いに45度回転した二つの正方形の交点に、二重の周歩廊を分離する荷重を支える角柱であるピアを設置し、そのピアの断面も岩を囲む円形の柱列の円も作図によって定められている。
岩を覆うドームは、岩を囲む円形の柱列の上に円筒型のドラムを乗せ、その上に据えられている。ここのドラムにはドームをひときわ高くする目的以外にも、室内に光を取り込む窓が多く設置されている。しかし、この窓は後世のもので、本来は大理石板一面に複雑な幾何学的文様が彫り抜かれた打ち抜きパネルがはめ込まれ、複雑な格子を通して室内に光が差し込んでいた。ドームは直径20・4メートル、高さ36メートルで、縦断面がわずかに馬蹄形をしている。もともとは二重殻の木造であったが、11世紀に金メッキをした銅板で屋根が敷かれ、1960年の修復によって鉄骨構造となり、金メッキをしたアルミ板で敷かれた。

スレイマン1世は陶器製タイルで建物を飾るためにエルサレムにイスタンブールからタイル職人のグループを送った。
外壁面は、窓の下まで有色大理石の幾何学的文様で装飾されている。その上は青を基調としたタイルで装飾されている。そのタイルはエルサレムが1516年にオスマン朝の支配下になり、スレイマン一世によって1561年から1562年の間に行われた修理で張り付けられたトルコ製のタイルである。内部では、4本のピアと、各ピア間に3本ずつ計12本の円柱とが岩を囲む円形に配置され、その柱列が支える16個の半円アーチの上に、ドームを乗せているドラムが据えられている。内側の周歩廊と外側の周歩廊とを仕切っているのは8本のピアと、各ピア間に2本ずつ計16本の円柱が支える24個の半円アーチからなるアーケードである。円柱は全て有色大理石の一本石で、ピアには有色または縞模様の大理石が貼られている。アーケードのアーチより上部は植物や草花をモチーフとしたモザイクで埋め尽くされている。

平面の洗練された幾何学性はシリアの初期キリスト教建築にも見られるもので、内装に見られるモザイクなどもやはりキリスト教建築からの影響をうかがうことができる。当時のシリアは現在のシリア共和国だけでなく、地中海東側一帯を占める地域をさして広義のシリアとし、大シリアともいう。北はアナトリア半島、南はアラビア半島とアフリカ大陸、東はメソポタミア平原へと至る一帯であった。この地域では早くから文明が開け、ギリシア、ローマの植民都市が残り、初期キリスト教の石造建築遺跡も数多いのも事実である。
ドーム内部のモザイク装飾は11世紀以降に何度か補修を受けているが、創建当時の意匠をほぼそのまま踏襲している。デザインはギリシア、ローマ起源のもので、後のイスラム美術特有のモティーフである幾何学的装飾はまったく見られない。

ギルガメシュ叙事詩
http://blog.livedoor.jp/raki333-cinnamon/archives/22623486.html


主人公のギルガメシュは紀元前2600年ごろ、シュメールの都市国家ウルクに実在したとされる王であるが、後に伝説化して物語の主人公にされたと考えられる。最古の写本は紀元前2千年紀初頭に作成された、シュメール語版ギルガメシュ諸伝承の写本。シュメール語版の編纂は紀元前3千年紀に遡る可能性が極めて高い。これは叙事詩を構成する個々の題材が、シュメール時代には既に流布していたことを示している。
時代が下がるとともに主題や思想が組み込まれ、シュメール伝承を基に紀元前1800年頃に最初のアッカド語版が完成すると、バビロニア版、ヒッタイト語版、フルリ語版など様々な方言に区分されるようになる。標準版と呼ばれるものは、それらの区分された版とは別に標準バビロニア語を用いて編集されたアッカド語版のことを指す(紀元前12世紀成立)。アッカド語にはアッシリア語や古バビロニア語など、方言程度の違いを有する幾つかの言語を含み、特にどの方言か明瞭でない場合にアッカド語、またはセム語と呼称する。

楔形文字で粘土版に記された『ギルガメシュ叙事詩』の断片の解読が最初に発表されたのは1872年のことであった。1853年にホルムズ・ラムサン(en)によってニネヴェのアッシュールバニパルの図書館(紀元前668年-紀元前627年)から発見されていた遺物の1つに記されていた文字を、大英博物館の修復員であるジョージ・スミスが解読を進め、『旧約聖書』の洪水物語に酷似した「(『ギルガメシュ叙事詩』第11の書版に当たる』)大洪水」部分を見つけたのが始まりである。この発見は大きな旋風を巻き起こし、ジョージ氏は自らニネヴェ発掘を繰り返すと、次々と叙事詩を構成する書版を発見。解読が進むにつれその文学性に注目が集まり、19世紀末には更に研究が進みジョージ氏没から15年の時を経た1891年、1人の研究者が登場人物の名を「ギルガメシュ」と初めて正しく読むことに成功する[5]。以降1900年の独訳を嚆矢に各国語への翻訳が進み、各地の神話・民話との比較が盛んになる。

ウルク都城の王ギルガメシュは、強き英雄であると同時に暴君でもあった。その横暴ぶりを嘆いた市民たちの訴えを聞いた天神アヌは、女神アルルにギルガメシュの競争相手を造るよう命ずる。アルルは粘土からエンキドゥを造り、ウルクから少し離れた野に置いた(写本そのものが粘土板から作られていることにも注意)。
エンキドゥは初め人の姿を持たず、野獣のように暮らしていた。エンキドゥに狩りを妨害されたと言う狩人親子の助けを聞いたギルガメシュは、エンキドゥのもとに神聖娼婦シャムハトを遣わす。エンキドゥはシャムハトの魅惑に惹かれ、6夜と7日を共に過ごした。その過程で野にいた獣たちから孤立し力も弱くなるが、着衣や飲食などの作法を覚え、姿も人間らしくなっていった。シャムハトからギルガメシュのことを聞き、仲間が欲しいと思い喜び勇んでウルクに向かうエンキドゥと、近々やって来るエンキドゥという男と友人関係になることを夢で見ていたギルガメシュ。2人は顔を知る前から互いを意識していたが、ギルガメシュが国の花嫁を奪い去るという噂を耳に挟んだ瞬間エンキドゥは憤激し、出会って早々、大格闘を繰り広げる。結局のところ決着がつかず、2人は互いの力を認め合い深く抱擁を交わして親友となった。
彼らは常に行動を共にし、様々な冒険を繰り広げる。昔日の暴君とは異なるギルガメシュと、野人としての姿を忘れ去ったエンキドゥはウルクの民から讃えられる立派な英雄となっていた。だが、冒険の果てに彼らを待っていたのは決してかんばしいものではなかった──。


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スパコン開発・産総研

(産総研)AI特化のスパコン開発に着手 深層学習で世界一狙う
2016年11月25日 18:31ロイター
[東京 25日 ロイター] - 経済産業省所管の国立研究開発法人、産業技術総合研究所(産総研)が人工知能(AI)の中核技術、「ディープラーニング(深層学習)」の演算能力で世界一を狙うスーパーコンピューターの開発に乗り出したことが分かった。
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産総研の担当者などが明らかにした。新型スパコンはAI技術を必須とする自動運転など最先端の産業技術開発を促進する役割が期待されている。

スパコンのハードウェアと収容する施設、研究用の設備も含めた事業費は195億円。10月成立した2016年度第2次補正予算に計上された国費を投じ、2017年度の稼働を目指す。

産総研が開発するのは「人工知能処理向け大規模・省電力クラウド基盤(ABCI=AI Bridging Cloud Infrastructure)」。深層学習の演算性能で130ペタフロップス(ペタフロップスは毎秒1000兆回の浮動小数点演算能力)を目指す。

AIに特化したり、深層学習の計算能力を数値目標に掲げているコンピューターでは世界最高水準となる見通しで、産総研情報・人間工学領域長の関口智嗣氏はロイターに対し「我々が把握する限り、この規模だと世界的にみてもないと思う」と述べた。

政府が国家プロジェクトとして開発を推進したスパコン「京」や、その後継機として文部科学省主導で開発中の「ポスト京」は高速の科学計算ができる汎用型。これに対し、新たに開発されるABCIは各産業によるAI利用の推進やその支援を大きな目的に掲げている。

京は計算速度を競う「TOP500」で2011年に世界一に立ったが、現在は中国の「神威太湖之光」など海外のスパコンとのスピード競争で厳しい状況に置かれ、直近では7位に順位を下げている。

政府はABCIへの予算投入を通じて、AI活用というより実利的な分野で世界的な優位性を確保したい考えだ。ポスト京もTOP500での速度競争に積極的には参戦せず、「実用で京の100倍の成果を出せる性能を目指す」(開発担当の理化学研究所)と、従来の開発方針を転換させている。

<自動運転など応用見込む>

ABCIが重視する深層学習技術は、データから特徴や法則性を見つける「機械学習」の一種。人間の脳の神経回路の仕組みを用いることで画像や音声などの大量のデータの特徴を多段階により深く学習するこが可能になり、近年のAI開発で急速な進化をもたらした技術とされる。

今年春に、米グーグル傘下のAI開発会社ディープマインドが開発、深層学習を用いた囲碁のAI「アルファ碁」が韓国のプロ棋士のイ・セドル九段を破ったことで、一般社会にも同技術に対する注目が広がった。

関口氏は、「ディープラーニング、機械学習の技術は大量のデータを処理すればモデルの精緻化が可能になる。そのためには、できるだけ処理能力の高いコンピューターが必要になる」と、開発の意義を強調する。

ABCIで想定する利用対象として、関口氏は、1)自動運転、2)工作機械の運転状況の把握、3)医療診断支援━などを挙げた。「日本の産業、製造業が必要とする機械学習をアウトソーシングする場にしたい」としている。

産総研は先月末、国内外に向けてABCIを構成するスパコンの調達を公示。ハードウェア製造を担うメーカーなどから12月8日まで提案を受け付ける。

経済産業省によると、産総研が調達するスパコンは東京・お台場にある産総研の施設と東京大学柏キャンパス(千葉県柏市)に設置する。

入札に参加するとみられる主要コンピューターメーカーは、「個々の商談にはコメントできないが、AI,スパコンなど当社も力を入れて取り組んでいる分野で、様々な商談に向け積極的に提案していきたい」(富士通<6702.T>)、「個別の入札にはコメントできない」(日立製作所<6501.T>)、「コメントできない」(NEC<6701.T>)としている。

(浜田健太郎  編集:北松克朗)


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スパコン上位の「ペジーコンピューティング」斎藤元章氏
研究費詐取で逮捕される騒ぎ
追記あり)2017/12/5 12:37山本一郎サイト








世界経済「大変革」

霞が関省庁垂涎(クールジャパン)のフランスと・・・
アップルやグーグルが生まれない根本的な理由の日本は、とうぜん
(記事二つを比較検討した~)
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画像と記事リンクしない

“フランスの孫正義”が支援!スタートアップを支える「パトロン文化」
政治・経済 シグナル 日本経済が見過ごしているもの
2017.11.30diamond.jp週刊ダイヤモンド編集部
スタートアップ企業(ベンチャー企業)を生む新たな“聖地”として世界の注目を集めているフランス。その背景には政府の支援とともに、「パトロン」と呼べる大富豪の出資やサポートがある。特集第3回は、起業家支援のための巨大施設を中心に、パトロン文化について取り上げる。(週刊ダイヤモンド編集部 小島健志)

シグナル 日本経済が見過ごしているもの」特集一覧を見る

世界中から見学が殺到
パリの巨大な起業支援施設

「霞が関の省庁関係者ですら、見学したくてもできない」(フランス大使館関係者)

 今、フランス・パリの下町にできたある施設に、世界の行政関係者の見学依頼が殺到している。あまりの申し込みの多さに、大使館経由でも簡単には許可が下りない状況だという。2017年6月にオープンした起業家の育成、支援を行う「Station F(ステーションエフ)」である。

 驚くのは、その規模だ。大きさは3万5000平方メートル(東京ドーム0.7個分)を誇り、同種の施設においては世界最大級だ。3000人以上を収容し、約1000社のスタートアップ企業が入居している。

 建物は、幅58メートル・長さ310メートルの縦長サイズで、三つのホールが連なって一つの施設となっているのが特徴で、端から端まで歩くのに10分以上掛かる。日本でいえば、東京国際フォーラムや東京ビックサイトにオフィスが入ったイメージだろうか。

 今年10月下旬、特別にその施設に入ることが許された。
「ハーイ!」「あはははは!」「イエーイ」

 24時間365日オープンしていて、毎日4000~5000人が集うステーションエフ。受付まで来れば、この日も大勢の人でにぎわっており、そのあいさつや笑い声がこだまし、話し声が打ち消されるぐらい活気があった。

 このホールは、主にイベントを行う棟(シェアゾーン)だ。毎月100~200の関連イベントが開かれており、入居企業が外部の企業と交流を図れる。試作品開発のための3Dプリンタやレーザーカッターなどが利用できるテックラボもある。

 むき出しのコンクリート壁と吹き抜けの天井によって、かなり広々とした印象を受ける。コンテナの形を模した正方形の個室がところどころにせり出しているのも印象的だ。

イベントスペースには日夜多くの人が来場する 
反面、扉を抜けて二つ目のホールに行くと、途端に静まり返った。ここはオフィスが入居する棟(クリエートゾーン)である。階段を上がると、開けた空間に大机が置かれ、若者たちがパソコンに向かっている。オフィスには区切りがなく、ソファや球型の椅子と個室があり、思い思いの場所で仕事に集中できるスペースとなっていた。

入居するのは狭き門
老舗企業の講座も受けられる

 見渡せば、米フェイスブックに韓国ネイバー/LINE、米マイクロソフト、仏BNPパリバ…と、名だたる大手企業の名前が目につく。

 ここでは大手企業によって業種ごとに異なる26もの起業支援プログラムが運営されており、起業家が日夜、製品やサービスなどの開発にいそしんでいるのである。

 ステーションエフには、世界の投資家やベンチャーキャピタル(VC)も次なる「成長株」を探して足しげく通っており、先の起業支援プログラムの運営者と密に連携している。そのため、優れた製品やビジネスモデルを生み出せばすぐさま投資を受けられるし、グローバル展開も夢ではない。

ペットテックという新境地を開くcamtoyのサミー氏
 ただ、入居基準は厳しい。オープンの段階では1万件を超える応募があったものの、合格したのは10%未満とごくわずかだ。そんな狭き門をくぐったスタートアップのみ、世界に羽ばたく“切符”を得られるのである。

 実際、入居企業の反応はどうだろうか。

 ペット用のロボット「Laika(ライカ)」を開発したcamtoy(キャムトイ)は、ここで商品設計や製造、販路の計画をした後に、米国のクラウドファンディング市場で試作品の資金調達を試みた。すると、予定の1.7倍強となる6.8万ドル以上(約750万円)の資金を獲得。カメラやセンサーのついたロボットが、犬の監視役をしながら遊び仲間にもなるという、斬新なコンセプトが受けた結果だ。

 共同創業者のサミー・ウルド・カドゥール氏は「ペットテックという新しい市場を開拓したので入居することができたのだろう。ステーションエフに入ったことで、容易に投資家と会うことができ、早々の資金調達にもつながった」と話す。

“フランスの孫正義”が300億円超の私財を投入
 最後の三つ目の棟がリラックススペース(チルゾーン)である。大規模なレストランがあり、「スシバー」も入る予定という。現在は工事中であり、なんと本物の線路と古めかしい列車の姿があった。

 なぜ列車があるかといえば、もともとこの施設は1929年に建設され、駅舎として利用されていた歴史的な建造物であるからだ。2011年に取り壊される予定だったが、仏通信Iliad(イリアッド)の創業者、グザビエ・ニール氏が取得しリノベーションを施し、ステーションエフとして生まれ変わったのである。

 ニール氏といえば、フランスを代表するIT業界の起業家だ。価格破壊のブロードバンドサービスfree(フリー)で通信業界に風穴を開けた。アメリカの経済誌フォーブスによれば約88億ドル(約1兆円)の資産家で、「フランスの孫正義」のような人物だ。

 そのニール氏が、ステーションエフの建設に2.5億ユーロ(約330億円)超の私財を投じている。この金額には、上記の施設だけでなく、現在建設中の600人を収容する宿泊施設も含まれている。

 つまり、働く場所と住む所、そして食べる場も取りそろえることで、一心不乱に開発に打ち込める“環境”を提供しているのだ。

背景には「パトロン文化」
大富豪と政府が資金や講座を用意

 こうした背景にあるのが「パトロン文化」である。もともと、欧州には芸術・文化を支えるため、貴族階級が芸術家の理解者となり金銭的な支援をする風土がある。それが現代では、資産家が担い手になっているわけだ。

 二ール氏は、ステーションエフの他にも2013年には授業料のかからない「42」という新しいプログラミング学校も創設し、フランスのIT技術力の底上げを図っている。さらにエンジェル投資家としても活躍し、2010年に設立したKima Ventures(キマ・ベンチャーズ)を通じて、すでに400件を超える出資を行っている。フレンチテックを育ててきた“親的”な存在だ。

 他にもフランスの大富豪といえば、ルイ・ヴィトン擁するLVMHグループや化粧品ロレアルグループの一族がいる。第2回で紹介したDevialet(デビアレ)は、ニール氏やLVMHグループからも出資を受けている。

 一方、ロレアルは、ステーションエフで「ビューティーテック」のプログラムを提供している。フレンチテックのスタートアップの後ろには、こうしたフランスを代表する富豪たちの姿が見えるのである。

 フランス政府も歩調を合わせている。施設内には公的サービスを受けられる窓口が設けられ、関税やビザといった行政手続きをスムーズに行えるようになっている。エマニュエル・マクロン大統領が開所式典に出席していたほか、フランソワ・ オランド前大統領も顧問として定期的に訪れている。

 フランス政府は、スタートアップも対象に含めた研究開発費(R&D費用)にかかわる税金を一部減免することで、投資の呼び込みにも成功している。また、「フレンチテック・ビザ」と称して、フランスに進出する海外の投資家やスタートアップ企業の従業員に対して4年間有効のビザも発給するなど、優遇措置も取っている。

 こうした取り組みによって、2016年の外国企業による対フランス投資プロジェクトは1117件に上り、約3万人の雇用が維持・創出された。これは、過去10年で最も大きな成果だ。日本からも、富士通やデジタルガレージがフランスへの投資に注力している。

 経済が低迷し、失業率の高さにあえぐフランスにとって、ステーションエフは投資を呼び込み、新産業の成長を加速させた成功事例である。それとともに、「パトロン」という伝統文化を引き継ぐ象徴ともなっているわけだ。

 世界最大級の「スタートアップコミュニティ」がステーションエフから生まれる一方、パリにはその後の育成についても、さまざまなサポートが受けられるコミュニティが存在する。次回は、その中でもユニークなコミュニティを紹介しよう。
(記事引用)

日本からアップルやグーグルが生まれない根本的な理由
週刊ダイヤモンド編集部 2017.11.28diamond.jp
若者の聖地である東京・渋谷に、起業家を支援するための大型施設が誕生する。起業といえばシリコンバレーが真っ先に浮かぶが、渋谷の新拠点はそれと一線を画している。ベンチャー企業という世界の片隅で起きている変化に目を凝らす特集の第1回(全6回)は、日本で始まった“胎動”を追う。(週刊ダイヤモンド編集部 小島健志)

若者の聖地である渋谷に
起業支援ビルがオープン

 2017年11月下旬、東京・渋谷の「タワーレコード渋谷店」の壁面には、9月20日に引退を発表した歌手・安室奈美恵さんのベストアルバムを宣伝する大型看板が掛かっていた。茶褐色の看板からは哀愁が漂い、まるで一時代の終わりを示すかのようだった。

 タワレコといえば、1990年代、若者文化の情報発信拠点として一時代を築いた。安室さんのファッションをまねした女子高生、通称「アムラー」の“聖地”として栄えた。しかし、それも今は昔。若者は、スマートフォンの画面を眺めるばかりで、タワレコに備え付けられた大型モニターなど目もくれず、かつてのにぎわいはどこにもなくなっていた。

 だが、そんなタワレコの地で、新しいムーブメントが起きようとしている。それは、時代の転換を示す“シグナル”だった。

 タワレコから道路を挟んだ向かい側に、えんじ色で「EDGEof」との文字が頂上に書かれた、地上8階建ての真っ白なビルがそびえ立つ。

 実はこのビル、1階の飲食店を除き、起業家の育成・支援を行う複合施設となる予定だ。コワーキングスペースのほか、イベントスペースやショールームにメディアセンターもできるという。今秋からイベントが始まり、来春には正式オープンする予定だ。

 このビルを運営するEDGEof(エッジ・オブ)共同代表の小田嶋・アレックス・太輔氏は、「イノベーションは新しいコミュニティの中から生まれる。エッジな(最先端に立つ)人たちを集め、渋谷の地から新しい文化を創り、世界に発信していきたい」と話す。

 もっとも、こうした起業支援施設は日本各地に数多く存在する。では、エッジ・オブは一体、何が違うのだろうか。それを説明する前に、起業支援の最前線であるシリコンバレーの現状を振り返ろう。

米トップ5に入る企業を育てた
シリコンバレーの「エコシステム」

 現在、世界のトップ5社の時価総額を合計すると3.3兆米ドル(約372兆円)にも上る。この中のアップル、グーグル(アルファベット)、フェイスブックの3社は、いずれもシリコンバレーの会社だ。こうした企業を育てたのが、後述する「エコシステム」だと言われており、日本には十分にないものだ。

 そもそも、スタートアップ企業(ベンチャー企業)が成長するためには、投資家から資金を集めて優秀な人材を獲得し、製品やサービスに磨きをかけていく必要がある。もちろん、金融機関から融資を受ける手もあるが、時間のかかる審査を待っていては商機を失ってしまう。そこで投資家の出資を受ける場合が多い。

 そうしたスタートアップに資金を提供しているプレーヤーの一つが「ベンチャーキャピタル」(VC)だ。VCは、9割の投資が失敗したとしても、1割で大成功すればよいと考えており、金融機関では取ることができないリスクを負って出資してくれる。

 また、「エンジェル投資家」も、スタートアップを足元で支えている。その多くが自ら企業経営者として成功を収め、財を成した人物たちだ。創業間もない企業にも寛容で、出資だけでなく、人材の紹介やアドバイスなども行う。

 シリコンバレーには、こうした投資家たちがそこら中にいる。例えば大学で先端技術の研究に打ち込んでいる若者に、エンジェル投資家がポンとカネを提供し、新しい技術が花開くといったケースは枚挙に暇がない。

日本のベンチャー投資額は
米国のわずか2%

1998年設立のグーグルは多数のベンチャーをM&Aしている 

 こうした投資家の厚みは、スタートアップの誕生と成長に大きく影響する。実際、2016年のベンチャー投資額は、米国の7.5兆円に対して、欧州が5353億円、日本は1529億円(米国の約2%)にとどまる(「ベンチャー白書2017」)。

 投資家から資金提供を受けて成長し、花開いたスタートアップ企業には大きく二つの道ができる。一つは株式上場(IPO)によって市場から資金を得て、さらに成長する道。そしてもう一つは、M&Aによって経営権を売却し、どこかの企業の傘下に入る道だ。

 VCから出資を受けた企業は、ファンドの運用期間が5~10年程度であるため、10年足らずでどちらの道を選択するか迫られることになる。逆に言えば、こうした“期限”があるからこそ、急成長を果たすスタートアップが次々と生まれるのだ。

 特に、グーグルやアマゾンといった巨大IT企業はさらなる成長を果たすため、スタートアップの技術や人材を取り込もうと積極的にM&Aを仕掛けている。それもあって、米国ではVCから出資を受けたスタートアップの約9割がM&Aでどこかに売却されている。

 こうした仕組みによって、起業家には多額の資産が転がり込む。そこで、次なる起業につなげたり、自身が投資家となって別の企業を支援したりする。そうした“循環”を見て世界中から人と金が集まるため、情報交換や人材交流も活発となり、新産業の創出に至っているのだ。

 残念ながら、日本にはこうした土壌、いわゆる「エコシステム」が醸成されていない。新興企業のIPOこそ増えているものの、M&Aとなるとまだまだ限られている。

 なぜなら、受け入れる側の日本の大手企業は、給与体系や人事体制が古いなど、受け皿になる“下地”がないからだ。また、スタートアップを育てて、その結果としてリターンを得ようという考え方ではなく、自社の新規事業のネタ探しが中心で、人材やノウハウを囲い込もうとするため、スタートアップは育たない。

 海外企業からのM&Aにしても、言葉の壁が立ちはだかって対象になることはまれだ。

大企業や行政支援とは
一線を画すエッジ・オブ

 話を戻そう。「エッジ・オブ」は、こうしたエコシステムを作る担い手になろうとしている。しかも、最初からグローバルを意識しているのが特徴だ。

 コワーキングスペースのように“場所貸し”をする企業も増えているが、こぢんまりとしたケースが多い。入居者同士の交流を促し、化学反応を起こさせるためには、数百人程度を収容する規模感が必要であるにもかかわらずだ。

 また、運営者にもスタートアップ経営者のような「熱量」が求められる他、さまざまな関係者を束ねる「顔」がいないと新しい機運が生まれにくい。

 行政主導のプログラムもあるが、熱心な担当者に依存する、つまり属人的なケースが多い。また、行政機関だから数年で異動・交代してしまい、一過性のものに陥りやすい。しかも、自治体ごとにバラバラで行われているため、広がりにも欠ける。

 エッジ・オブは、こうしたものたちとは一線を画している。単なる起業家支援ではなく、研究者や投資家との橋渡し、メディアとの連携、アーティストの招致などを通じて、新しいコミュニティ作りをしようとしているのだ。

 実際、創業者6人は多彩な顔ぶれだ。

音楽、ゲーム、イベントなどに精通
多彩な経歴を持つ創業者たち

多彩な顔ぶれのEDGEofの創業者たち
source:http://www.EDGEof.co/
 小田嶋氏と共にCEOを担うのが、イノベーションプロデューサーであり音楽業界に関係の深いケン・マスイ氏だ。また、世界的な評価を受けているゲームクリエイターの水口哲也氏、伝説のシミュレーションゲーム「シムシティ」の開発者で投資家のダニエル・ゴールドマン氏、世界的プレゼンテーションイベントの日本版「TEDxTokyo(テデックス・トーキョー)」の創立に関わったトッド・ポーター氏。そして自らも連続起業家であり、世界中で起業家の支援・育成を行っているMistletoe(ミスルトゥ)ファウンダーの孫泰蔵氏がいる。いずれも、世界的に幅広い人的ネットワークを持っている人々だ。

「6人の創業者たちは、幅広いネットワークを持っている。それらを活用し、メンバーをサポートしていきたい」(小田嶋代表)。

 そんな小田嶋代表自身も、欧州のスタートアップ事情に通じており、今回のエッジ・オブ設立においても欧州、とりわけフランスから大きなヒントを得ている。というのも現在、フランスは欧州で最もベンチャー投資資金が集まっており、次のシリコンバレーとして世界からの注目が一気に集まっているからだ。

 連載の2回目では、スタートアップに対する投資熱が加速するフランスの今をレポートする。
(フランス記事が先)
(記事引用)

アップルやグーグルが生まれない根本的な理由の日本は、とうぜん
(記事二つを比較検討した~)
という話しをする前に、
※ライブドア事件とは、ライブドアの2004年9月期年度の決算報告として提出された有価証券報告書に虚偽の内容を掲載したとする疑いが持たれるなど証券取引法等に違反したとされる2つの罪で、法人としてのライブドアとライブドアマーケティングおよび同社の当時の取締役らが起訴された事件。指揮権東京地検特捜部、が指摘する容疑事実。

が布石としてある。

メディア界現役の人物「堀江貴文」氏であり、13年前の逮捕収監を抜きに語れない。社会は、その犯罪性を憎んでおり、特捜は「汗水たらして」云々という時代錯誤を盾に、起訴逮捕収監した。そのフレーズに社会はみな納得した。
後に東芝問題が発覚して、おなじ「証券法違反」で東芝には捜査逮捕者が出ないのはどういう訳だ、という批判論が出始める。その東芝問題は今も推移中で、その「核心」がまったく見えない。
それでも「証券法違反容疑」は無いわけではなく、「堀江貴文」が該当するなら地検特捜部はなぜしないのか、という疑問疑念疑いは、いまだにある。たまさか、その13年前の担当者大鶴氏と長くコンビを組んだ佐久間氏はいまだ健在であり、年齢からして退官弁護士の身と察するが、よもや間違っても東芝顧問弁護士などには、ならないだろう。

否いま、そんなスケールの小さい話ではなく、日本経済が一向に改善されず、市民の懐は減るばかり、その反比例で富めるものは加速度的に私腹をこやしタックスヘイベンに余念がない。これを徹底的に是正しないといけない。いまどき「アラブの春」二番煎じなど流行らないし、その方法論に一番近いのがフランススタートアップを支える「パトロン文化」の国家的プロジェクトである。

「明治維新」以来、「渡来、舶来もの」に余念がなかった日本だが、それをいまさら「傀儡ポチ」などと自虐しているヒマなどなく、さらなる「平成維新」を今すぐ開始する必要がある。


貢ページを改めて~いま執筆進行中 出来! 11/30日 
http://blog.livedoor.jp/raki333/archives/52119645.html





 





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