真壁昭夫 [信州大学教授] 【第413回】 2016年1月26日
原油価格が不安定な展開を続けている。1月15日には、代表的な指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物価格が、約12年ぶりに1バレル当たり30ドルを下回って取引を終え、20日にはさらに26ドル台となった。
相場の反発はあっても一時的
(記事引用)
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しかし、氏の存在は世界的水準でみると、ほとんどマイノリティーに近い。そのはずで、氏の経歴がそれを物語っている。
イグレシアスは自身を左翼の位置に置いており、かつてはスペイン共産党(PCE)の党員であり、また反グローバリゼーション運動に参加していた。
2014年1月には、数か月後の欧州議会議員選挙参加を見据えたポデモス運動の主体者のひとりとなり、4月3日の公開予備選挙でポデモスの選挙名簿筆頭に選ばれた。
ポデモスは欧州議会議員選挙で5議席を獲得して、国民党(PP)、社会労働党(PSOE)、イスキエルダ・プルラル(IP、「多様な左翼」)に次ぐ第4党となり、イグレシアス自身も欧州議会議員に当選した。ポデモスは欧州議会で欧州統一左派・北方緑の左派同盟(GUE/NGL)に所属し、6月25日、イグレシアスはGUE/NGLから欧州議会の議長に推薦された。はい、私の国の市民が主権と社会的権利を回復するためにそれ(政権)を変えるまで、(活動しつづけることを)誓います。— 欧州議会議員就任後
祖父のマヌエル・イグレシアスはフランコ体制下のスペインで死刑宣告を受けたが、彼に対する告発の不正が証明されたため、死刑は執行されなかった。
母親のルイサ・トゥリオンはスペイン労働者委員会(CC.OO.)の顧問弁護士、父親のハビエル・イグレシアスは元歴史学教授で労働監督官である。
イグレシアスによれば、父親はマルクス・レーニン主義・反フランコ主義の過激革命組織FRAP(英語版)のメンバーだった。イグレシアスの名前は、社会労働党(PSOE)を創設した社会主義者のパブロ・イグレシアス (1850年生の政治家)に由来している。
そうした経歴と生立ちを持つ。氏に対するぞんざいな圧迫があるとすれば、その血統所以に帰属するのだろう。しかしスペインの若者は イグレシアスを必要とした。
その国がイギリスでもフランスでもアメリカでもない「スペイン」というラテン歴史を誇るくにから発祥していることがカリスマ的である。
イグレシアス氏の今後の動向を注視したい。スペイン国のたんなる下院員に留まることなく、世界を牽引するべくカリスマの雄として、絶大な期待を抱かせるに充分な資質がある。