ディーゼル車の排ガス不正問題、新たに発覚した自動車メーカーは米国最大手のゼネラル・モーターズ
By Autoblog Japan StaffRSS feed 2017年05月29日 06時00分
フォルクスワーゲン(VW)に次いで、最近ではフィアット・クライスラーオートモービルズ(FCA)が、「ラム 1500」などディーゼル車の排出ガス試験で不正を行っていたことが分かったが、ついにあのゼネラル・モーターズ(GM)がその仲間入りをした。米国最大手の自動車メーカーであるGMは25日(現地時間)、同社のディーゼル・トラック数十万台に少なくとも3種の不正装置を使って不正を行い、実際は法定上限を超える排ガスを発生するにもかかわらず、米国当局の環境基準を満たすべく数値を偽った疑いで告訴された。

訴状によれば、原告側が行った公道テストで判明したGMのディーゼル・エンジン「デュラマックス」を搭載した同社のピックアップトラックは、基準値の2〜5倍を上回る窒素酸化物(NOx)を排出し、その数値は同モデルのガソリン・エンジン車と比べて「何倍も」高いという。

米国ミシガン州デトロイトの連邦裁判所で開かれる今回の集団訴訟は、GMのピックアップトラック、シボレー「シルバラード」とGMC「シエラ」を所有もしくはリースするオーナーが起こしたもの。デュラマックスを積む2011〜2016年式の対象車は70万5,000台以上にも上る。この裁判で、オーナーらはクルマの払い戻し金額に関する交渉や下がってしまった資産価格への補償、そしてその他の損害賠償などについて被害への救済措置を求めている。今回の訴訟は、2015年6月に起きたイグニションスイッチ(始動装置)の欠陥をめぐり124名が死亡した事件に続くもので、この件に関してGMは既に25億ドル(約2,780億円)の和解金を支払っている。

ディーゼル車の排出ガス不正に関する問題で、消費者の要請などで専門機関から調べを受けた自動車メーカーは少なくとも5社に上り、VWは既に不正を認めている。他にメルセデス・ベンツの親会社であるダイムラー、FCA、ルノー、プジョーが含まれる。

GMのスポークスマン、ダン・フローレス氏はこの件を「事実無根」とし、同社の全ての車種は米国環境保護庁(EPA)の基準とカリフォルニア州の厳しい規制に準拠している、と主張したが、同社の株価は訴訟の影響を受け、25日の終値は前日比60セント(1.81%)安の32ドル60セントで取り引きを終えた。

本訴訟の弁護団はヘーゲンス・バーマン・ソボル・シャピロ法律事務所を含む複数の弁護士事務所で構成されている。同事務所は過去にもVW車の所有者や同車の販売ディーラーの弁護を担当し、VWに対する裁判で数十億ドルの賠償金を勝ち取っている。本ケースは原告団代表フェナー氏(以下)による、ゼネラル・モーターズ(以下)に対する訴訟であり、米連邦裁判所ミシガン東地区で開かれる。ケース番号は2:17-cv-11661だ。

カリフォルニア州マウンテンビュー出身のアンドレイ・フェナー氏と、ルイジアナ州サルファー出身のジョシュア・ハーマン氏ら原告は、2011年式のシエラと2016年式のシルバラードをそれぞれ所有しているが、この疑惑を知っていれば同車を購入することはなかったし、こんな高い金額は払ってまで買うことはなかったとコメントしている。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダでアナリストを務めるジョセフ・スパック氏の調査報告書によれば、今回の件で同社に抱くマイナスイメージは消費者に、ライバル会社であるフォードのピックアップトラックや、下手をすれば冒頭に述べたFCAのラムへ向かわせる可能性があると述べている。

23日には、FCAが2014年から販売した10万4,000台のディーゼル車に、排出ガス規制を逃れるための不正なソフトウェアを使用していたとして米国政府から告訴された。同社は不正があったことを否定している。


By Jeremy Korzeniewski
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
(記事引用)

画像は記事と無関係
1977年 メルセデスベンツ 450SLC(C107)/ディーラー車/生産終了モデル/
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