SNSとスマホとリテラ
スマホを拾って、そこから「もしもしあなたは誰ですか」、というのは良くあるケースとして想像されて、だれでも想定しそうなシュチエーションだ。

それが実際あったかなかったか、というのは別にして紛失してしまったら、さぞあわてるに違いない。

その理由、現代人は不必要なものを持ちすぎる。とどのつまり最後にはウエイトにそれが転嫁し、メタボシンドロームとなって世界中に肥満体質が蔓延することとなる。


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スマホを落とす恐怖とSNSに潜む個人情報漏洩の危険性
NEWSポストセブン / 2018年7月26日 16時0分
「もしもし」
「…もしもし? あなた、誰ですか?」
「いきなり名前を訊ねるというのも失礼なかたですね。このスマホの持ち主の名前はわかりませんが、あなたが稲葉麻美さんだってことはわかりますよ」
「な、なんで、私の名前を知ってるんですか?」
「はは…」

 思わず背筋をゾクリとさせられた読者もいるのではなかろうか。ミステリー小説『スマホを落としただけなのに』(宝島社)はこのようなやりとりから始まる。

 都内でOLとして働く主人公・稲葉麻美の彼氏がスマホを落とし、それを連続殺人犯のハッカーが拾ったことから、麻美の個人情報が流出して、さまざまな災厄が降りかかってゆくミステリー作品である。

 今や私たちにとってスマホは単なる“携帯電話”ではなく、財布であり手帳でありカメラであり日記でありアルバムであり…。人間関係もお金も、生活に関するすべての情報が200gに満たない機械に凝縮されている。そんな時代にスマホを落としたら一体どうなるのか──。

「昔から酔っぱらって携帯をよく失くしていたんです。携帯ならまだしも、スマホを落としたらえらいことになる。そんな失敗から、小説の着想を得たんです」

 苦笑いを浮かべながら語るのは、『スマホを落としただけなのに』の著者である作家の志駕晃さん。小説の原点になったのは、「スマホが持つ情報量の多さ」だった。

「スマホには電話帳はもちろん、SNSのアカウントや写真などあらゆる個人情報が入っていますよね。だからもし紛失してそれらのデータがすべて消えてしまえば、大きな損害になる。そのうえ、紛失したスマホがハッカーの手に渡れば、なりすましやフィッシング詐欺などでデータを盗まれるリスクもある。誰もが何の気なしにスマホを使ってSNSで自分のことを発信する時代ですが、本当にセキュリティーは大丈夫なのか、みんなが心の片隅に抱えながらも目をそらしている不安を小説で表現しました」(志駕さん)

 勤務先の情報、彼氏の名前、浮気相手の素性、そして自分と彼氏の赤裸々な写真…。

「スマホを落とす」という一見些細なアクシデントによって、主人公の個人情報は文字通り“丸裸”にされてゆく。小説の読者からは、「リアルに起こりそうで本当に怖い」「読んでいてヒヤッとした」との反響が寄せられているという。

 小説のようにスマホを落とさなかったとしても、現実の世界におけるSNSへの何気ない投稿は、私生活を脅かす大きなリスクを伴う可能性がある。

◆SNSに「雷鳴った!」で場所特定

 インターネットにおけるリスク管理に詳しいITジャーナリストの三上洋さんが解説する。

「SNSへの投稿は写真と文章で成り立っていますが、双方とも思わぬところに盲点があります」

 まず、写真で気をつけるべきは「背景」だ。

「例えば自撮りをした際、背景に写りこんだ道や建物などをグーグルストリートビューで見ると、どこの街並みなのかを探し出すことができる。写真は写りこむ情報量が多いので、SNSにアップするときは相当な注意が必要です」(三上さん)

 実際に、あるテレビ局社員が愛車の写真をフェイスブックに掲載したところ、たまたまボンネットに写りこんだ建築物から自宅を特定されたこともあった。

 何気なく投稿した言葉も場所の特定につながる。

「例えば『雷鳴った!』と投稿した場合、アメダスで雷雨の情報を調べればエリアが絞れます。『今消防車が通ったよ』も同じで、ネットで消防車の出動情報を検索すればだいたいの場所がわかる。このような突発的なアクシデントについての書き込みは、第三者に居場所を知らせるリスクを伴います」(三上さん)

 一つひとつは断片的で細かな情報でも、積み上げれば精度が増す。

「『新宿でお茶しています』『今から帰る』『新宿駅混んでる』『家に着いた』などと連続でツイートすれば、新宿駅から電車で帰れるエリアに住んでいること、さらに家に帰るまでにかかった時間がわかります。そこで駅を中心にした同心円状の図を作成すれば、大まかな自宅の位置が推測できる。これに『雷鳴った!』などの天候情報から把握できるエリアや『電車止まった』などの交通情報から読み取れる沿線予測などを加えていけば、自宅の場所が高い精度で絞れます。さりげない日々の書き込みを長期にわたってウオッチすれば、かなりのことがわかるんです」(三上さん)

 SNSへの投稿により、自宅の場所を筆頭に生活圏に関する個人情報がダダ漏れになってしまうのだ。

※女性セブン2018年8月9日号
(記事引用)