「見えにくい障害」とも言われる発達障害
 [総合] 2019年9月23日(月) 午前4:55~午前5:00(5分).
NHK 番組表Seesaaブログ ジャンル: 福祉>障害者. 番組
生まれつき読み書きが極端に苦手な 濱口くんはLD(学習障害)。
気持ちを表現するのは文字ではなく絵。2018年05月03日 再放送

発達障害キャンペーン “普通”って何だろう?「LD“読み書きが苦手”少年編」
濱口瑛士くんは発達障害のひとつであるLD(学習障害)。生まれつき文字の読み書きが極端に苦手。学校では認められなかったけれど、気持ちを表現するのは文字ではなく絵。それが彼の「普通」です。
6b2d9_1386_

インタビュアー「自分の名前とかって?」
濱口さん「一応書けます」
濱口瑛士(えいし)さん(15歳)。
発達障害の一つ、学習障害があり、文字を書くことが極端に苦手です。
濱口さん「周りからはすごい字が下手で、学校でかなりバカなやつだと思われてましたね。みんながどうしてスラスラ漢字や書き順を覚えられたり書けたりするのかすごく不思議で、自分よりみんなの方がおかしいんじゃないかという気さえしてくるぐらいでした。本当は彼らみんなロボットなんじゃないかと・・・」
学校では文字を書けることが「普通」。
書けないことをからかわれ、6年生の時から不登校になりました。
濱口さん「基本的に自分の考えを相手に伝えるのがすごい大切なことだと思うし、文字って伝える手段じゃないですか。そしてその伝える手段って役目をこなせてないんだなっていうのがわかると、結構困りましたね。『こんなにいろんなこと考えてるのに』と思って、すごい悔しかったですね。」
濱口さんは文字ではなく、別の手段で思いを伝えることにしました。
それは・・・
濱口さん「絵を使って自分の伝えたいメッセージだったり、社会に対する思いだったりを世の中と対話をはかるというかコミュニケーションするというようにも使ったりしますし、伝える手段なんじゃないかなと最近思うようになりましたね。」
インタビュアー「これは?」
濱口さん「上に建っている大きな繁栄の下に、すごい貧しい人々がいる。この人たちによってこの巨大な繁栄が支えられているっていう、今の社会を見て感じることを絵にして表してみました。」
絵は多くの人に受け入れられ、小さな個展も開きました。
一方で15歳の浜口さんが直面したのは、進路の問題です。
中学校にほとんど通わなかった濱口さんは「学校には行かずに絵に専念する」、そんな「普通」とは違う進路を選ぼうと考えていました。
高校に進学するかどうか、両親と話し合いの場を持ちました。
父「親はやっぱり安全な道というか、高校を卒業して大学行ってというのが、多分一番安全な道じゃないですか?だからそれは親心としてやっぱり、そういうほうが後々つぶしもきくので。」
濱口さん「何で世の中でそんなに中卒が恐れられているんだろうという不思議が。本来なら絵に向かって突き進むべきなのに、学校とかのことでぐちぐち悩むのは自分らしくないというか、もっと真摯に自分の思ったこととか自分の目標に取り組まなきゃいけないという気がします。」
父「そこ(絵)にいきなり入っていくのがいいのか、それとも高校というちょっと考える時期を3年間なり4年間なり与えられて助走しながら厳しい世界に入っていくということなんじゃないかと思う。」
濱口さん「そうですね・・・」
そして4月、濱口さんは悩んだ末、通信制高校という進路を選びました。
この日はインターネットを通しての入学式です。
濱口さん「一番邪魔にならない高校を選んだつもりです。それでも邪魔になるなら、やっぱり自分の仕事を優先しようと、そこはもう決まっています。序列の方、自分で優先すべきことはちゃんと自分で決めているつもりです。」
母「やっぱり今まで苦手だった学校っていうことにもう一度チャレンジするっていうことは、意味のあることかも知れない。」
濱口さん「『中卒で画家』が一番私らしいと思ったんですけど、おろかにも安全策をとってしまったんだ、私は。」
母「ひよったな。」
(パソコンから流れる入学式の音声)「新入生、起立、礼」
世の中の普通を理解しながら、自分なりの普通を模索している濱口さんです。
(記事引用)